前回の投稿では、新築戸建て住宅を自分で登記する際の全体の流れをお伝えしました。
今回は建物表題登記申請書についての話です。全体の流れの中の以下の赤枠部分の「申請書」についての話です。図面は別の投稿でお話しますので、今回は赤枠のうち半分だけです。
繰り返しになりますが、登記手続きは各地の法務局で取り扱いが異なることがあるようですので、自分で登記を行う場合は法務局の相談員の方からアドバイスをもらうようにしてくださいね。
書式のダウンロード
まずは、建物表題登記の書式を法務局のサイトからダウンロードします。
といっても、残念ながら建物表題登記用の書式とサンプルは用意されていないんです。法務局の方に聞いたら、件数として多くないので用意していないそう。。。
そのため、様式が似ている「建物滅失登記」の書式をダウンロードして、建物表題登記用に内容を改変して使います。とても簡単ですので安心してください。
以下のリンクからダウンロード可能です。
ダウンロードするのは建物滅失登記の書式です。WordやGoogle documentなどを使って作成していくので、Word様式をダウンロードしてください。
申請書の作成
サンプル
こちらに私の方で作成したサンプルを記載します。黄色ハイライトがこのサンプルの通りに記載すればよい箇所で、赤いハイライトはみなさま個々人の情報を記載してみてください。
記載内容
登記の目的
建物滅失の文言を削除して、建物表題と記載します。
添付情報
申請書に添付して提出する書類を記載します。添付書類の詳細は後述します。
サンプルの通りに4行記載いただき、会社法人番号は住宅会社に確認して記載して下さい。会社法人番号を記載することで、住宅会社の印鑑証明など、いくつかの添付書類を省略できるようです。
申請日・申請先
申請日は後述の新築日と同じ、もしくは先の日付を入れてください。
申請先の法務局は新築の家が建つ住所の管轄の法務局を記載してください。だいたい家から一番近い法務局になると思いますが、そこに電話すれば教えてもらえます。
申請人
ここには申請人の現住所、氏名、連絡先を書きます。
現住所は住民票と全く同じ記載にしてください。
ここに書いた電話番号宛てに、建物表題登記の実地調査の連絡が来ますので、間違えないように記載してください。
また、印刷後は氏名の横に印鑑を押すのを忘れないようにしてください。
建物の表示
不動産番号
空白で良いです。建物表題登記が完了すると付与されます。
所在
土地の登記情報通りの正式な所在を記載する必要があります。字などがあればそれも正確に記載するようにしましょう。家屋番号も普段意識しないと思いますので、不安な方は土地の購入先の不動産業者に確認すれば教えてもらえるはずです。
①種類
居宅と記載します。
②構造
建物の主な構成材料、屋根の種類、何階建てかの情報を記載します。不動産登記規則第百十四条にて以下のように定められていますので参考にしてください。
『建物の構造は、建物の主な部分の構成材料、屋根の種類及び階数により、次のように区分して定め、これらの区分に該当しない建物については、これに準じて定めるものとする。
一 構成材料による区分
イ 木造
ロ 土蔵造
ハ 石造
ニ れんが造
ホ コンクリートブロック造
ヘ 鉄骨造
ト 鉄筋コンクリート造
チ 鉄骨鉄筋コンクリート造
二 屋根の種類による区分
イ かわらぶき
ロ スレートぶき
ハ 亜鉛メッキ鋼板ぶき
ニ 草ぶき
ホ 陸屋根
三 階数による区分
イ 平家建
ロ 二階建(三階建以上の建物にあっては、これに準ずるものとする。)』
(引用:不動産登記規則第百十四条)
サンプルは我が家ですが、木造なら木造、屋根がガルバリウム鋼板なら合金メッキ鋼板ぶき、2階建てなら2階建てという要領で記載します。ガルバ屋根の合金メッキ鋼板ぶきは上記規則に記載がないですが、法務局の方からそう指示されたのと、実際にこれで登記も完了しています。
③床面積
階数ごとに記載します。後ほど作成する各階平面図で面積を算出しますので、その値を記載しましょう。登記で用いる床面積は、住宅会社から受け取る図面に記載の床面積とはずれることがあるので要注意です。
登記原因及びその日付
建物が完成した日付を記載するのですが、私の場合は融資を受けたい日から逆算して建物表題登記を申請する日を計算し、その1日前の日付を記載しました。
添付書類
住所証明情報
住民票のことです。この住民票は新築住宅に引っ越す前の住所のものでOKです。マイナンバーが記載されていると受け取ってもらえない可能性があるので、マイナンバーは載せないでください。世帯全員の住民票が必要とのことでした。
所有権証明情報
1行で記載されていますが、建築確認済証と引渡証明書の2種類の書類のことです。
建築確認済証はこのあとも家屋証明書の発行で使いますので、1面から6面までをコピーして、原本還付請求をしましょう。
いずれも住宅会社から受け取る必要があるので、建物表題登記の申請前には整うようにしておいてください。引渡証明書を実際の引き渡しより早いタイミングでもらうことになりますので、それが可能かはよく住宅会社の担当者と確認しておく必要があります。
建物図面・各階平面図
2行で記載されていますが、1枚の紙で、このあと自分で作成します。これが建物表題登記の一番の難関です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?慣れない用語は多いですが、申請書に記載する量としてはそれほど多くないのかなと思います。わからない場所は法務局、住宅会社、不動産業者にどんどん聞いて、教えてもらいながら作っていけば、この申請書に関してはそこまで難易度は高くないのかなと思います。
前の投稿で登記にかかった時間を15.5時間とお伝えしましたが、そのうちの1時間は不明点の確認だったり、書類送付のお願いだったりの関係者とのやり取りです。このブログを読んでくださっている方は初めて登記にチャレンジされる方と思いますので、先が見えずめげてしまいそうになることもあるかもしれないですが、ぜひ周りの人を頼って登記をやり遂げてほしいです!
今日もここまで読んでいただきありがとうございました!
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